どうも、ゲタライドです。

現在新しい小説作品の準備中で、表紙や挿絵も入れたかなり作り込んだものにしたいなと色々頑張っております。
その中で現在まさに困っているのがタイトルのロゴデザインです。
これまでいくつかロゴは考えてきたのですが、私の作品って基本ヒーロー色が強いものだったので、参考にできるものにはあまり困りませんでした。
今回の作品は毛色が少々異なるのもあって、中々いい案が出てこない。

今回は見事に煮詰まったためロゴに必要な要素を整理してみました。
そうしたら色々面白いことがわかったので、記事としてまとめてみた次第です。

とはいえ、これらはあくまで私が色々眺めて感じたことを言語化したものであるため、必ずしも合致するとは限りません。
なんとなくそういう傾向が強い程度に、一参考意見として留めておいてください。

ラノベロゴの特徴

ライトノベルの表紙は個人的に美少女多めで煌びやかなイメージが強い。
偏見と言われればそれまでだが、そもそも学園ものラブコメやなろう系等で、時代を経てもハーレムジャンルとは切っても切れない関係にあるのは事実だ。

けれどそういう固定観念に反してロゴは意外と大人しめなケースが多い。
この理由は表紙の絵そのものがあまり派手じゃないので、ロゴを派手や特徴的にし過ぎると悪目立ちしてしまうからではないかと思う。
例えば『魔法科高校の劣等生』。
少し特徴的なデザインのロゴと枠に色を付けただけのシンプルさ。

表紙は美男美女の学生だが、あえて悪い言い方をするとそれってラノベじゃよくあることで、しかも他の特徴は大してない。
(あくまで表紙イラストのみの話で、中身がどうかは別問題)
要はタイトルロゴを必要以上に目立たせると、そちらだけに目が行ってしまいかねない。
ロゴを落ち着いたデザインにすることで、上手く表紙のイラストに馴染ませている。

こっちは異世界転移ラノベのパイオニア。なんだったらなろう系の始祖とも言えるゼロの使い魔。
比較的パッキリした色合いだがデザインは至ってシンプルだ。
ゼロの部分だけ色は目立ちやすいが、カラーそのものはルイズのメインカラーであるため表紙に溶け込みやすい。

こっちはソードアートオンライン。
やっぱり書体は案外普通で、こっちはタイトルの長さからL字調になっていて、色にもグラディエーションが入っているのが特徴だ。
しかし、ゲーム世界ということでキャラの服装が派手で動きもある。
イラスト全体でみるとロゴはあまり目立っていない。

ノーゲームノーライフは文字がゲームをイメージして特徴があって、枠の色使いもやや派手だ。
けどあまり華美な装飾はないので全体的にみるとシンプルにまとまっている。
また、ノーゲームノーライフは表紙のイラスト自体も全体的に明るめの色合いで噛み合っている。
作風とイラストカラーに合わせた感じだろう。

あえて特徴のあるデザインを挙げるなら、『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』。
クレヨン調の文字で白抜きの背景にデカデカと書かれているためこれは目立つ。

だが、俺妹のキャラデザやイラストは結構色合いがパッキリしていて、どちらかというとアニメ寄りに見える。
通常のタイトルはキャラの上に被せるが俺妹はあえて逆になっている。
これによってタイトルがそのままキャラを解説する役割を果たしているのだ。

また、クレヨン調の文字もキャラの可愛さに花を添えていて、結果特徴的な書体でも一枚絵として見事に完成している。
今回表紙ロゴ考えるため自分の読んできたラノベの表紙一つずつ見直したり、有名タイトルをいくつも検索したが、中でもこれはよく考えられたデザインだなあと感心しきりだった。

もう一つ派手目なもので異世界居酒屋のぶ。
これはもう見たまま居酒屋イメージのロゴで、表紙と完全にマッチしている。
やはり表紙イラストとの兼ね合いを大前提にしているのだ。

ラノベで派手な場合は、つまりイラスト側に相応の理由があるのだ。

漫画・アニメロゴの特徴

漫画やアニメになると、ライトノベルと異なり派手目なデザインの割合が増してくるように思う。
めっちゃわかりやすいところを突くなら『北斗の拳』。

書体はシンプルながらも、明るい色合いに太くて力強い文字。ラノベの表紙に置いたら高確率で浮く書体とデザインだろう。
だが、元々の漫画が滅茶苦茶濃いので、むしろこれくらい派手じゃないと目に留まらない。
世紀末とそこに生きる漢達を想起させるためのロゴなのだ。

こちらは銃撃戦アクション漫画のブラックラグーン。
表紙に描かれているのがラノベと同じく美女でも、もう見たままベクトルが全然違う。
タトゥーを入れてタバコを咥える見た目からして凶悪なヒロインと突きつけられた拳銃。これらに見合うだけのデザインが求められる。

今度はあえてラノベのアニメ化。
ゼロの使い魔だと、アニメ版のロゴはラノベに比べて色合いがパッキリして外枠が付いている。
これはアニメの作画に合わせた変化だろう。絵が派手になるとそれに沿ってロゴもより目立つ仕様に変わる。

逆に漫画でシンプルなロゴも当然ある。
暗殺教室なんかはかなり超シンプルだ。

まず表紙デザインが殺せんせーの顔である。
そしてシンプルな黒文字に『殺』だけを赤にして強調した。
書体も作風を表しているが、他に比べるとそれ単体のインパクトは弱い。

これらは『暗殺教室』が持つワードの強さと『殺せんせー』を全面に出すためではないかと思う。
素材が良いのであえてごちゃごちゃ付けず、さっと茹でて塩で味を引き立ていただく感じ。

漫画やアニメは絵(作画)の動きを楽しむため、作品毎の絵に強い特徴が現れる。
ならばロゴもその特徴に合わせたデザインにする必要があり、そのためラノベよりも派手で特徴的なものが多くなるのではと思う。

漫画やアニメじゃないけど、派手な例だと特撮も大部分がわかりやすく派手だ。
ゴジラは北斗の拳とある意味同ジャンルであり、ゴジラのインパクトに負けない力強い文字で勝負している。

私が愛する仮面ライダーも大きな文字に加えて、作品毎のライダーズクレスト(エンブレム)が付いている。
ヒーロー物はメインになるヒーローが絵的にまず濃いため、同じく濃いロゴでないとならない。

また、ライダーズクレストはヒーローの個性付けとして、個別の特色を表すことに一役買っている。
ライダーズクレストが作品全体よりも、主役ライダー単体に紐づくデザインが多いことからも、これは想像できるだろう。
(龍騎は個別のドラゴンマークで、ファイズはΦであること等)

タイトルデザインに求められるものとは

以上から、一口にタイトルロゴと言っても、作品媒体とジャンル(内容)によって方向性は大きく変わってくる。
その内容から重要な要点をまとめると以下になるだろう。

  • デザインから作品を想起する
  • タイトル単体で目立ち過ぎない(表紙全体での観点)
  • 表紙と馴染ませる

ロゴはまさしく作品全体の顔であり、それ単体で作品のイメージをある程度想起するものでないとならない。
だが表紙という観点で見た場合は、ロゴ単体で目立ち過ぎると表紙そのものが印象に残らなくなってしまう。
如何にして表紙と馴染ませながら自己主張するかが重要なのだ。

まあ、ここまで調べてもまだ新作のロゴデザイン全然考え付いてないんだけどネ!
作品毎の特徴捉えるのと、実際作るのは別なんですよ!