「魔法少女リリカルなのは 偽伝:緋色の平穏」の記事一覧
「耶徒音……か」 私が詩徒音と接触を果たしてから一時間後。詩徒音が探していた妹である耶徒音が家に戻っていると確認してから、私とたっ君は一端管理局へと戻った。 「たっ君が昨日乗り込んだ時には、耶徒音って子はいなかったんだ […]
日が暮れ始めいつもの巡回が始まっても、私とたっ君はずっと張り込みを続けている。 夜が近付くにつれ、たっ君の雰囲気もどことなく重くなっていった。 人を殺そうとするなら、家から出るしかない。その時に必ず何かの反応が起き […]
「泣いてるの?」 耶徒音ちゃんを探すのにひっしだったから、涙をふくのも忘れてた。きっと目も赤いんだろうなぁ。 「耶徒音ちゃんを探してるの」 「その子は君の友達?」 「ううん、妹」 大事な大事な妹。わたしの宝物。だから […]
わたしと耶徒音ちゃんはいつも一緒。一緒におしゃべりして、一緒に遊んで、一緒に寝て、一緒に生きてきた。耶徒音ちゃんが笑うとわたしも嬉しいし、耶徒音ちゃんが泣くと私も悲しい。わたしにとって耶徒音ちゃんは、たった一人の妹でか […]
どうもフェイトは気負い過ぎている節がある。適度に緊張しているだけならば良いのだが、必要以上に背負い込んでざという時に空回りしかねない。 あえて車の件を黙ってサプライズしてみたり、軽めの空気を作り出そうとしてはみたが、 […]
「……今はまだ、振り回されてばかりですけど」 「ならば今日の話は、途中経過ということにでもしておこう」 「はい」 途中。まだ途中なんだ。私はまだたっ君の背中を見つめて影踏みしているだけ。いつか背中じゃなくて、隣を歩こう […]