くあたんノベルズ

小説の執筆と技術解説をしている物書きサイト

「球磨川禊」の記事一覧

マイナスの使い魔 第六敗『それが君の個性だから』

 教室を破壊し、シュヴルーズを失神させたルイズが受けた罰は、魔法使用不可での後片付けだった。  元来魔法が使えないルイズにとっては、付随の条件が機能しないのは言うまでもない。  それでも教室を著しく損傷させ一時的とはいえ […]

マイナスの使い魔 第五敗『忠実な使い魔だからね』

 ルイズはお祈りが終わってもしばらくはじっとテーブルに座っていた。周りが食事のないルイズの皿を見て怪訝そうにしているが、全部無視だ。  やがて大きな溜息を一つ吐いて、ルイズは食堂を出た。すると、ルイズを待っていたのだろう […]

マイナスの使い魔 第四敗『なんてことを言うんだ』

 気落ちしながら眠りに落ちたルイズは、寝覚めの悪い朝を迎えていた。  薄らぼんやりした意識で周囲を見回すと見慣れぬ毛布の塊があり、自分が平民を召喚したことを思い出すが、そこに禊の姿はない。  またぞろ使い魔が勝手に行動し […]

マイナスの使い魔 第三敗『少年漫画の主人公だったら』

 ルイズの衣服、特にショーツをがっちりと掴んで学院内を自由に彷徨(さまよ)い歩く禊は、自分がここに召喚される直前の出来事を思い返していた。  それは七月二十八日、箱庭学園で行われた行事である生徒会戦挙庶務戦で起きた。   […]