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FMO1章 第9節『あるカルデア局員の報告書』

2024年4月15日

[作品トップ&目次]


 カルデア局員による未提出のごく個人的な会議レポートを抜粋。

 カルデアが叛逆軍に協力して最初のミッションは、叛逆の仲間を集めるため他の村へ檄文の配達だった。

 結果は上々で、三つのうち二つの村へと配り承諾を得る。
 残る一つは失敗だったものの、向かった時点で村自体が壊滅していたためこちらに責はない。

 檄文を配り終えた藤丸立香達は一度シャドウ・ボーダーに帰還した。
 現在、藤丸立香は休息のため仮眠を取っている。マシュ・キリエライトはダ・ヴィンチによる身体検査を受けた後、何かしらの相談事を行っているようだ。
 これは話がまとまり次第報告を受ける手筈になっている。
 新規に加わったメンバーである門矢士は、職員によりボーダー内の案内中だ。

 ともあれミッションは問題なく完了したと言えるだろう。
 問題はなかったが、新たな情報とそれ以上の疑問が生じた。
 檄文を配布途中、最後の村で『カルデアの者』と名乗った何者かが盗賊達を撃退したという情報を入手したのだ。
 その通り名と、ヤガ達をものともしない高い戦闘力から、かつてカルデアに関わったサーヴァントである可能性が高いと思われた。

 だが、村長の話によると『カルデアの者』は『変身』という一言と共に、その姿を異形の戦士へと変えた。
 そして変身と治癒力の行使にはベルトを媒介に使用していたともある。

 門矢士と藤丸立香両名の証言によると、これらはどちらも『仮面ライダー』の特徴と合致するらしい。
 カルデアにもベルトを媒介にして霊基を変質させたサーヴァントの例は一応あるが、報告内容と照らし合わせると『カルデアの者』は明らかな別人だろう。

 仮面ライダー。
 極東、主に日本でメインに報告されている都市伝説フォークロアだ。
 例外もあるらしいが、彼らは主にベルトをドライバーにして特殊なアーマーを装着する。
 その際に仮面を被り、移動手段としてモーターサイクルを活用するケースが多いことが名前の由来だという。

 しかし仮面ライダーにも多くの種類があり、バイクを使用しない者もいる。精密な分類はかなり難しいそうだ。

 そもそも、仮面ライダー達が座に登録されたことについても議論の余地があるだろう。
 英霊の中には物語の存在として現実には存在しない者も存在する。

 また、仮面ライダー達の戦いと活躍は十分に英霊足りえるものだ。
 少なくとも探偵や作家よりはずっと英霊らしい。

 そして彼らの情報は伝達規模が大きく、日本という一国内に限ればかなり有名でもあるようだった。
 そういう意味で、トール・テールである仮面ライダーの具現化は、何かの要因と結びつけば完全にあり得ない話ではない。

 しかし仮面ライダーと呼ばれる者達の誕生はあまりに近代だ。
 最初の一人目誕生ですら半世紀前にも満たない西暦1971年である。
 魔術師的な繋がりも決して強いわけではなく、サーヴァントとして召喚されるにはあまりに特殊性が強い。
 かの発明家エジソンも歴史の浅さを埋めるため、アメリカの歴代大統領が概念強化に用いられている。

 何より、門矢士がそうであるように、正確には仮面ライダーを英霊と呼ぶべきではない。
 彼らの多くは現代を生きる、あるいは反英雄だ。

 仮面ライダー達は歴史の白紙化を食い止めるため座に登録された戦力であるという情報を、仮面ライダーアマゾンオメガを名乗る水澤悠から得ている。
 恐らく彼らは白紙化された歴史から、守護者として緊急に契約された可能性が高い。
 それならば、英霊としての出典が大きく異なるため、歴史の浅さも枷にならないだろう。

 また、座を通さず門矢士を召喚に導いた鳴滝という外部協力者の存在も確認している。
 どうやら仮面ライダー達の勢力も一枚岩ではないようだ。これは非常に興味深い。

 まだまだ我々の知りえない情報が彼は有しているだろう。
 そこも含めて、『カルデアの者』の正体は現時点では保留にしておくべきだ。

 それに楽観視ばかりもしていられない。
 我々が侵入したロシアの地は、人間ではなくヤガと呼ばれる人間と魔獣の融合種族キメラが支配している。
 しかもその歴史は長きに渡るのだ。

 これまでの特異点は異常が介入したことでそこがポイントとなり歴史が書き換わる。
 だがこのロシアにおいてはポイントはとうに過ぎ去り、そこから450年の歴史が流れて、我々の世界と同じ長さにまで継続している。

 これはこれまでのような特異点とはまるで別種。
 ヤガの文明が続いてきた、我々とは異なる歴史だ。

 そして、その中枢にはカルデアを壊滅させたクリプターと名乗る者達もいる。
 ほぼ間違いなく、カルデアで凍結されていたコフィンから姿を消した七名の魔術師だ。

 その内の一人と、その者が召喚したであろう氷を操るキャスターのサーヴァントがこの地にいる。
 加えてコヤンスカヤの他、ダ・ヴィンチを殺害した神父も集っているかもしれない。

 いずれも容易ならざる敵対者達だが、同時に明確なのは彼らが魔術師として雷帝の側近という立場を取っていること。
 そしてヤガの誕生にはその皇帝ツァーリがターニングポイントとして関わっている。

 このロシアにおけるカルデアの戦いは、必然的に五百年近く存命しているイヴァン雷帝との戦いだ。
 敵は強大だが、しかし何をすればいいのかで迷うことはない。
 まずは打倒雷帝の道筋を作ること。それと並行しての情報収集。

 そこで今、最も重要になるのはやはり門矢士。仮面ライダーディケイドである。
 彼もまた謎だらけのサーヴァントだ。
 ここまでは比較的素直に協力して戦ってくれているが、これからもそうだとは限らない。

 藤丸立香は仮面ライダーである彼を信頼しているようだが、現実は未だサーヴァント契約には至っていない。
 門矢士が時折藤丸立香へと向ける視線は刃のような鋭さを有している。
 
 とはいえ、彼の視線が意味するものはおおよそ察しは付いている。
 恐らく、この件にはそう遠くない未来に決着するだろう。

 他にといえば、異なる二つの歴史とそれが意味するものについてもだ。
 大嵐に包まれた異なる歴史の中で、我々カルデアが本当に立ち向かうべき相手は何なのか。

 これはいずれ、藤丸立香が直面する壁になるだろう。
 あるいは雷帝よりも強大な障害になるかもしれない。

 この問題の真に難関な部分は、だ。
 藤丸立香に対して、言葉かけによるアドバイスや説得で解決できる類のものではない。
 彼自身がぶつかり、覚悟を決めて乗り越える必要がある。

 恐らくはかの天才ダ・ヴィンチも今頃は同じ結論にたどり着いているだろう。
 ならばあえて口に出さない理由も同じだ。

 確証に至る道筋はまだ見えていない。
 ならばこの話はこれで締め括ろう。

 ――今はまだ語るべき状況にない。

 やれやれ、カルデアの経営顧問に就任したのでその一環として報告書という形式でまとめてみたのだが……。
 いや、まとめようとしただけだけで、まだ提出はしていない。

 ふむ、やはりこういった文章による記録は私自身ではなくワトソン君の領域だと強く実感した次第だ。


キャラクターの呼び名がフルネームなのは報告書という形式のため。
なお、今回は大部分これまでの話をまとめるための説明回なので、次回の更新は早めになる(予定)。

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