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FMO1章 第7節『Armour Zone』≫2

2024年4月20日

[作品トップ&目次]


 立香達は二日をかけて、イヴァン雷帝と敵対するもう一つの組織が住まうアジトまで到着した。
 アジトといっても叛逆軍のような砦があるわけではない。外観は崩壊した廃村そのものだった。

「ここまで来るのに苦労したら何だこれは?」

 士は労力に見合わない光景に拍子抜けしたようだ。
 来る途中から吹雪が一層激しくなったことで、士と悠のマシンも使用不能になり徒歩での移動となっていた。

「息が凍る……」

 立香はもっとそれどころではない現実と相対していた。
 比喩ではなく、本当に吐いた息がそのまま凍ってしまう。極地用の魔術礼装がなければ、生身の人間である立香はあっさりと凍死していたに違いない。

「今日は格別に天気が悪い。ヤガでも結構キツいからな」

 あまりの寒さに、パツシィすら体を縮こまらせながら歩いている。

『昨日はそうでもなかったのですが、本日はかなり天候が悪くて通信も遮断気味です』

「吹雪が強すぎて通信が切れるなんてことあるんだ……」

 カルデアではなくシャドウ・ボーダーからの通信ではこれが限界のようだ。
 伊達に人類が滅んだわけではないのだと、立香は身に沁みて理解した。

「昨日は道中色々見つける余裕もあったが、今日は吹雪しか見えないな」

 パツシィの言葉に、立香は昨日の光景を思い出す。
 ここまで来る途中に、ヤガと魔獣の遺体を見つけた。

 ヤガは鋭利な武器で胸を刺し貫かれたような痕があった。
 パツシィ曰く、基本的にヤガの近接戦闘は力任せに武器を叩き付けることがほとんどだ。
 綺麗に貫かれた痕跡からして、一般的なヤガと武装では不可能だろう。

 魔獣の亡骸もまた普通ではない。
 頭部に殴打した痕があり、その周囲が焼け焦げていた。
 そもそも、魔獣は貴重な食糧になるので、仕留められたものが回収されずに放置されていることはかなり珍しい。

「やっぱり、『カルデアの者』と名乗る誰かが?」

 例えばサーヴァントなら食事を必要としないため、倒した後はそのまま放置したと考えれば違和感はない。
 通常のヤガでは残りそうもない痕跡も説明がつけられる。

 立香はそんなことを考えながら吹雪の中を進み、村の内部へ踏み込んでいく。
 そして、突如足元の雪が弾けるように舞い上がった。

「おわっ!」

「気を付けてください。銃撃です! それも連射だ!」

 なんの前触れもなく銃弾が足元に撃ち込まれたらしい。
 感覚的にはそうだが、正しくは吹雪で視界が白一色に染まっているせいで、着弾してようやく気付いたのだろう。
 それも、ヤガのライフルではあり得ない連射性能である。

『先輩、今の銃撃に魔力反応がありました!』

「卑怯な奴だな、姿を見せろ」

 士はすぐ様ドライバーを装着してカードを引き抜き身構えた。
 悠もいつでも変身できるよう、取り付けたドライバーのハンドルを握っている。

「やあ士。残念ながらこの世界ではナマコは絶滅してしまったようだ」

 吹雪の中から現れた者は、シアンブルーを基調にした大型の銃を手にしていた。
 明るめの茶髪で、整った顔立ちに軽薄そうな笑みを浮かべる男。
 門矢士は、この男を知っている。

「よりにもよってお前か……海東」

 彼の名は海東大樹。士が旅する先々に現れる自称トレジャーハンター。
 好き好んで会いたいとは全く思わない腐れ縁の男と、今回も出会ってしまったという気分だ。

「待ってほしい、僕達はイヴァン雷帝への叛逆軍だ。そちらの連絡に応じて話し合いにやってきた」

「話し合いね。それよりも君達のお宝をいただこうか」

「お宝ってなんのこと?」

「そこの二人が装着しているものさ。ディケイドライバーと、更にもう一つ。どちらも魅力的なお宝だよ」

 海東が示しているものは士と悠が装着している変身ベルトだった。
 元々仮面ライダー二人を招集したのはあちら側であり、その力の源を奪うと宣言したのだ。

『やはり罠でだったのはないかね!?』

 新所長が立香の考えを代弁するように叫んでいた。

「こいつに何を言っても無駄だ。俺がやる」

 士が海東の正面に立った。
 明確な敵意をぶつける視線を受けても、海東は変わらない笑みのままだ。

「君が僕に勝てると思うかい?」

「言ってろ」

 士はベルトのバックルに、海東は銃の一部を展開してカードを差し込む。

『変身!』

 二人の声が重なった。
 バックルを閉じる。
 トリガーを引く。

『KAMEN RIDE DECADE!!』

『KAMEN RIDE DIEND!!』

 その後のプロセスは全く同じ。
 黒いバトルスーツを装着して、黒いパネルが互いを牽制するようにぶつかり合いながら頭部へ収っていく。

『敵性のサーヴァント、仮面ライダーディケイドによく似たフォルムへと変身しました!』

 マゼンタカラーに染まり上がった仮面ライダーディケイド。
 対するはシアンカラーに銃を主武装とする仮面ライダーディエンド。
 どちらもバーコードと蝶をイメージしたデザインだった。

「似ているのはデザインだけではないよ」

『ATTACK RIDE BLAST!!』

 ディケイドと同じようにカードを読み込んで技を発動させる。

『ATTACK RIDE BLAST!!』

 撃ち出された大量の弾を、士も同じカードを使い弾を相殺させながら、円を描くように回り込む。

「ふふん」

 そのタイミングを読んだように、ディエンドが急加速。
 ディケイドの体に肘を打ち込み、よろめいた瞬間に至近距離で銃を連射。

「ぐああっ! だったら……」

 後退りながらそう呟いて、ディケイドはライドブッカーを開くがそこで手が止まる。
 何で対抗すればいいのか。
 同類故にカードの対応方法は熟知している。それはディエンドも同様だ。
 根本的に戦闘方法を変更できるカードは、立香とサーヴァント契約しても未だディケイドの手元には戻っていない。

 そして、根本的な性能差でディケイドはディエンドに大きく負けている。その理由は……。

「士さん! はあっ!」

 迷いを逃さず銃口を向けるディエンドの前に、アマゾンオメガへと変身した悠が割り込む。

「やはりそのベルトも良いお宝だ」

 銃の照準をアマゾンへと変えて放つ。
 しかし光弾は腕のブレードが弾くように切り裂き、一気に距離を詰められる。

 素早く正確な動き。
 野性的なアマゾンの割に理性的な戦い方だと判断し、ディエンドは一定の距離を保とうとする。

 しかし横合いからライドブッカーをソードモードに切り替えたディケイドが反撃を仕掛けてきた。
 咄嗟にディエンドライバーを盾にして受け止める。

「数の差でこちらが不利かな」

 ただでさえ吹雪で視界が最悪だ。奇襲が容易でカードを使う暇がない。ならばとディエンドは視線を後方へと送る。

「バーサーカー君! そろそろ君にも参戦願おうか」

「まだいるのか」

「士は僕がヤガ達のリーダーなんて柄だと思うかい?」

『背後から追加の魔力反応です! 霊基タイプから仮面ライダーである可能性が高いと思われます』

 通信越しにマシュが注意を促した。
 士や悠の二人を基にして、仮面ライダー型サーヴァントの解析がシャドウ・ボーダーにて進められている。
 その成果の一つとして、変身時の魔力を感知できるようになっていた。

 変身する姿や声は吹雪でかき消されているが、ごく近くに仮面ライダーがいる。
 それもまた、

「バ……」

 バーサーカーだって。と立香は発しようとした。
 それより早く、白一色の大地をつんざくように、特殊な形状をした黄色の刃が次々と出現する。

「バ、バナナぁ!?」

 半透明だが、どう見てもそれらは巨大なバナナだった。

「バロンだ!」

 吹きすさぶ白い暴風を物ともせずランスを構えて突っ切ってきたのは、赤と黄色をメインカラーとした騎士甲冑を思わせる戦士。仮面ライダーバロンだった。

 


 

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